ヨガ発祥の地リシュケシュ滞在体験記

リシュケシュ ガンジス川

これが三度目のインド旅行。それまでの二回でデリー、アグラ、ジョードプルといった北インドやゴア、バンガロールなどの南インドを嗜んだ私が次に選んだ都市は、ヨガ発祥の地とも言われるリシュケシュでした。デリーから北へ車で6時間の場所に位置するリシュケシュはこれまでも行こう行こうと思いながら、そのアクセスの悪さからなかなか足が向かない都市でした。しかし、インドで出会った方々や情報を集めているうちにリシュケシュへの興味が大きくなっていき、ヨガを生んだスピリチュアルな街を自分の目で肌で感じたいと思ったのです。本記事ではそのリシュケシュ滞在を記していきます。

ヨガ発祥の地リシュケシュ

大荒れだったリシュケシュまでの道中

私がリシュケシュへ行ったのは9月の中旬、インドの首都デリーではまだ雨季が過ぎ去りきらない少しジメっとした時期でした。予め予約していたタクシーに乗り込みデリーを深夜に出発した私は、リシュケシュへの道中、不空き眠りにつきました。しかし、走り始めてデリーを抜けたあたりからその快眠は雨の後でひどく荒れた道路のおかげで2時間足らずで終わることになったのです。一度目を覚ましてからはその後も道の悪さから寝ように寝れず、そのアップダウンに一睡も出来ませんでした。そんな最悪の行き道を経て6時間半、リシュケシュに着いたのは朝7時頃でした。

リシュケシュの朝

ヘトヘトになりながらリシュケシュに着いた私は、駐車場に車を停めてもらい仮眠を取りました。というのも、リシュケシュの殆どのカフェやレストランの開店時間は朝の8時半からだったのです。1時間半程度の眠った後、私は近くのおしゃれなカフェに入りました。雨季とは思えない、清々しい朝。天気は快晴でキラキラ輝くガンジス川と山の緑をみながらコーヒーとサンドイッチを注文し席で待ちました。ガンジス川では現地の方が沐浴をしており、そこにはデリーの喧騒とはかけ離れた緩やかな時間が流れているのを感じました。

リシュケシュの人

朝ごはんを済ませた私は10時頃になると、目星をつけていたリシュケシュのアシュラムに向かいました。車は駐車場に待たせておき、リシュケシュの街を散歩がてらアシュラムまで歩くことにしました。しかし、なかなかたどり着くことが出来ず現地の方に何人にも道を聞いてしまいました。噂で聞いていたとおり、リシュケシュの方は私が持っている印象のインド人ではありませんでした。デリーなどの都市部では客引きや行き過ぎた人懐っこさが印象的なインド人でしたがリシュケシュでは、それは一切感じませんでした。お店の人は困っている外国人の私を見るや周辺の道について詳しく教えてくれました。もちろん、見返りを求められることはありませんでした。道行く人やすれ違う人も行き交うたびに「ナマステ」と挨拶をしてきて、それがあまりにも自然だったため人をもてなすという慣習が根付いているのだと感じました。リシュケシュの人は私をすぐにリシュケシュの虜にしました。これまでのインドとは全く違う、そんな印象を受けたリシュケシュの朝でした。

リシュケシュでのヨガ体験

ヨガの聖地リシュケシュ

リシュケシュは世界的にもヨガ発祥の地として知られている都市です。そのため、外国からも多くの方がヨガの体験をしにリシュケシュに来ます。プロフェッショナルな方の中には、ヨガが生まれた環境を一度その目で見ようと訪れる人もいます。日本ではヨガは人気が出始めて間もない文化ですが、世界では健康アクティビティとして主流なため多数の外国人観光客を出会うことが来ました。

想像を超える体へのヨガの負荷

私は今回がヨガ初体験。期待と不安を抱えながら踏み入れたアシュラムに待っていたのは、初老のヨガインストラクターでした。一生がヨガ歴と笑顔で語る彼は早速、ヨガの心得から教授してくれました。ヨガとはどのように生まれたのか、ヨガが我々に何をもたらすのか、熱くそして静かに語ってくれるその姿は、何か神秘的なものすら感じました。ヨガは基本的にハタヨガ中心に行われましたが、これが辛く、体は終始悲鳴を上げていました。これがヨガの本場だからなのかわかりませんが、心拍数までは上がらないまでも仕事で縮んでいた筋肉が引き伸ばされ、同時に止まっていた血液が流れ出すのを感じました。

まとめ

こうして私は初のリシュケシュ滞在を終えました。リシュケシュの人々、本場のヨガに触れ、インドの新たな一面を垣間見れた、そんな滞在になりました。インドは喧騒でカオスばかりではなく、このような穏やかな一面もあるのだと、またインドを好きになったリシュケシュ訪問でした。