インドヨガと西洋のヨガを比べる理由
現在、日本ではヨガブームが起きていると言ってもなんら遜色がないほど、多くの人がエクササイズとしてヨガレッスンに通い、あらゆる所でヨガスクールが見受けられます。しかし多くのスクールが取り入れているのは西洋ヨガであり、ヨガ発祥の国インド古来にあるヨガの考えや哲学を学ぶことができるスクールが多いとは現状では言い難い状況にあります。ヨガの本質を知ることはまず、伝統的なインドのヨガと西洋のヨガとの違いを知ることから始まります。
インドヨガの特徴
スピリチュアルなインドのヨガ
ヨガには4500年の歴史があります。その中で様々な変化を遂げ今在るのが現代のヨガ。現代のヨガは健康面ばかりが重視されたエクササイズ的な側面が目立ちますが、ヨガの長い歴史を紐解いてみると宇宙の話や、世界観、宗教観やインド哲学、東洋医学、心の科学など様々な分野にヨガが関わっているとわかります。古来からあるインドのヨガは身体的な面だけではなく心といった内面的な面から自己を見つめなおすところから始まり、「生き方そのものをヨガにする」ことが目標なのです。
世界のヨガ好きが集まるインドヨガ
リシュケシュはヨガ発祥の街で国内から修行者が、世界中からヨガマニアがヨガを習いに訪れます。その理由の一つはアシュラム。アシュラムとは「精神的な修行をする場所」という意味があり修行者がヨガの教えに基づいた生活をする場でもあります。インドにも多くのアシュラムが点在していますが外国人を受け入れているアシュラムはそう多くありません。しかし、リシュケシュの多くのアシュラムは外国人を受け入れており世界中のヨガ好きが共に生活をしヨガをすることでお互いを刺激し合うことができる場となっています。
生活費の安いインドヨガ
インドは日本に比べると物価がとても低く生活費が非常に安く済みます。例えばミネラルウォーターなどでも20ルピーほどで買うことができるほど。リシュケシュでは滞在先により異なりますがヨガレッスンと3食のベジタリアン料理を含めて500ルピーほどで滞在できるアシュラムもあります。健康的な食生活と規則正しい生活を送りながら、なおかつ滞在費の心配もする必要もないストレスがほとんどなしといった最高の環境でヨガに集中することができます。
西洋のヨガの特徴
体系的に学ぶヨガ
西洋ヨガの特徴の一つとして挙げられるのがインドのヨガが内面性も重視する点と違い、西洋ヨガはヨガを体系的に学ぶことが多いという点です。勘違いや過信からくる怪我を防ぐためカラダ(解剖学)の知識を基礎から学びます。しかしヨガの根底に流れる考えなどを疎かにし、知識に頼りきりヨガとカラダを別々に教えていたり、決められたマニュアルを教えるだけで、個々の異なるカラダへの適応力を養うことができない場合も多々見受けられます。
科学的視点のヨガ
ヨガ発祥の地インドでは現在、ヨガ大学やヨガ治療病院などがあり世界でもヨガに対しての研究が絶えず行われています。そして研究の成果としてヨガが心や体にもたらす様々な効果が証明されています。ハーバード大学の研究によると、ヨガを行うことで血圧や悪玉コレステロール値、心拍数が改善され、心臓病など病気予防に効果的だという科学的根拠が示され、またヨガのポーズと呼吸法はストレスや不眠、うつ病症状を和らげるというメリットもあると証明されました。
費用は高いヨガ
ヨガは場所と時間さえあれば実質的には無料でできる非常にリーズナブルなエクササイズですが、実際にはレッスンに通う人も少なくないはず。現在、ヨガブームの日本では多くのヨガレッスンが開講されていますが受講料はすべてのヨガを平均するとおよそ1レッスン3000円前後というのが相場で、1週間で1レッスン受けようとすると1ヶ月で10000~20000円になります。実はヨガは日本でしっかりとしたレッスンを受け、続けていこうと思うと毎月の結構な額の費用が嵩んでしまうという現状です。
まとめ
日本のヨガスクールで多く取り入れられている西洋ヨガですが実質的にはヨガの本場であるインドのヨガとは本質的に異なっていると言えます。日本でももちろんインド古来のヨガを学ぶことができます。しかし、ヨガ発祥の地であるリシュケシュでヨガを学ぶこととの大きな違いはやはり環境の差と言えます。リシュケシュでは世界中から多くのヨガ好きが集まり街ぐるみでヨガ一色という具合です。そういった環境に身を置くことで心身ともに充実し、より一層ヨガに対しての見識を高めることができるでしょう。